ウクライナの隣国、ハンガリーから一時帰国
オーボエ奏者、桑名一恵さん一家がチャリティー公演

ハンガリーとの国境付近のウクライナで、ロシアの侵攻により困難な生活が続く人々を支援しようと、ブダペスト在住のオーボエ奏者、桑名一恵さん一家によるチャリティーコンサートが8月9日、東京都立川市のスタジオ「LaLaLa」(ラララ)で開かれた。ハンガリーに接するウクライナ西部、トランスカルパチア地方はハンガリー人が多く住む地域だが、「ロシアの侵攻後は首都キーウ(キエフ)などから避難してきた人もいて、生活は困窮している」という。
 東京出身の桑名さんは、桐朋学園大管楽器嘱託演奏員などを経て2000年秋、20 代後半でハンガリーに拠点を移した。この夏は夫でハンガリー人のホルン奏者、 パラティヌス・フェレンツさん(45)と高校生の長男(18)を伴って一時帰国し、「日本人にも現状を伝えたい」と今回のチャリティー公演を思い立った。演奏には、ホルンを吹く長男も加わり、ハンガリーの名曲の数々を奏でた。「隣国の戦争に対し、例えば息子が通う高校では生徒たちが自主的に支援活動を始めた」と桑名さん。「自分にできることを考え、一歩踏み出すことが大事」と話した。コンサートの収益は、ハンガリーの「ヴァルダ文化伝統保存協会」に寄付する予定だ。(明珍美紀)